emx にはどうして「ポータルサイト」がなかった/ないんだろうなあ

…というようなことを「オープンソースに関連する広報について」を読んだときになんとなく思ったのでした。といっても元の文脈と微妙にズレた話で、emx にはそもそもポータルサイトというものが存在しないのでした(非 OS/2 ユーザのために念のため説明しますと、emx ってのは UNIX 系のあれこれを OS/2 に移植するときに使う開発/ランタイム環境で…細かい点を言い出すとキリがないので、要するに Windows でいうところの cygwin みたいなもんだとお考えいただいてほぼ差し支えないかと)。

いやまあファイルの公開ってだけなら昔から hobbes が使えたし(leo はもうファイルサービスやってないんでしょうかね)、「OS/2 における Unix 系ツール移植のポータル」みたいなところなら unixos2.com とか www.os2ports.com とかが今でこそ存在するのですが(というか最近更新してんのだろうか)、肝心の emx カーネル部分の進化が 1998 年で止まっている(最終 fix が 2001 年 3 月)。emx カーネル部に対する64ビット長ファイルとか上位メモリ仕様とかの拡張をやってた人はいたような気がするけど、それがオリジナル版をオーバライドすることはなかった。

ツール移植者によってパッケージングがまちまちってのもあったし、このへんなんつーか、インターネットの本格的な大衆化以前にほぼ終わってしまったプロジェクトの不幸っつーか。(ただ、脱 emx → InnoTek GCC 化した最近の移植ツールでもパッケージングの問題は本質的に改善していない気もするのですが。移植してる人がそんなに多くないので矛盾が出にくいだけのような気がしている)