最近のハードは独立のデバドラカンパニーが食ってけるってレベルじゃねえぞ…

基本的に OS/2 ネタな気もしますがあえて OS/2 タグはつけまい。

Scitech Software 社は SNAP グラフィックデバイスドライバテクノロジーの開発を現時点で終了、全ソースコードの買い手を募集中、とかそんな感じのプレスリリース

SNAP というのがどういうもんなのかは説明しにくいですが、OS/2 ユーザにとっては要するに「最近のビデオカードにも対応したディスプレイドライバ」以外の何物でもなかった。(あえて Unix 方面にたとえると商用の X サーバみたいな扱いだろうか。しかし XFree86 とか X.org とかでほぼ用が足りる Unix 系よりディスプレイドライバの対応状況は OS/2 のほうが悲惨かもしれない。もし SNAP がなかったら nVidiaビデオカードだと VESA 汎用 GRADD を使うしかないような…)

ちょっと前(11/13 ぐらい)、OS/2 関連のニュースサイトに「Scitech が SNAP の全ソースコードを売る用意が」的なネタが載っていたのですが、そのときは(Scitech のオフィシャルサイトにも)それ以上の情報が載っていなかったので、OEM とか向けのソースコード販売なのかもしれんと思っていたのですが、その後ちゃんと本家からリリースが出て(というか os2.jp で知ったのですが)基幹事業の売却と確定。今後は "web and business logic technologies" に注力だそうです。大丈夫かなあ。

「やっぱデバドラ屋って食えないよね」という詠嘆を別にして、このことが OS/2 以外に影響を与える可能性がどの程度あるかというと、やはり OpenWatcom だと思う。そもそもコンパイラなんていう面倒なブツ(とあえて言い切ってしまいますが)を Scitech が引き取ってオープンソース化したのも SNAP みたいなデバドラをビルドするためという現実的な側面があったからで、デバドラ事業がなくなったあとの openwatcom.org はどーなんのかなとは思うわけです。メインの開発者ってやっぱり Scitech に雇われてるんですよね? よく知らないのですが…。